コラム

2024-09-11 空き家は正しい管理を!空き家管理サービスの種類

誰も住んでいないものの、相続問題を解決したり活用方法を決めるまで、やむを得ず空き家になっている家屋は多くあります。住んでいる人がいない家屋は損傷が進んでしまい、近隣住民からのクレームや行政から指導を受けるケースもあるため注意が必要です。とはいえ、空き家が遠方にあるなどの理由により、定期的に訪問するのが難しい場合もあるでしょう。この記事では、空き家を管理する必要性や空き家管理サービスの種類をご紹介します。 

◎増加し続ける空き家問題

空き家とは、人が居住していない家のことを指します。居住者がいれば屋外や屋内の清掃、空気の入れ替えなどの手入れを行って家屋を適切な状態に維持できます。しかし居住者がいない場合、そのような維持管理を第三者によって行う必要が生じます。空き家には、いくつかの種類があります。まずは、売却する予定の家屋や賃貸として入居者を募集している家屋です。今後、どのように活用するか予定が決まっているものの、まだ所有者や入居者が決まっていないために、一時的に居住者がいない状態になっています。また、別荘や寝泊りのみに使用する住宅のような、日常的に使用されていない二次的住宅もあります。
 
空き家のなかでも、近年増加し続けているといわれているのは、それ以外の定期的に利用されていない家屋や、利用する予定が決まっていない家屋です。そのような空き家が増えている背景として、所有者の高齢化や相続問題が主な理由となっています。たとえば、所有者が老人ホームへ移転したり、家族と同居することになったなどの理由により、入居者が不在になっているケースがあります。所有者は住んでいないものの、家屋の売却を望まない場合や相続人を決められない場合は、空き家になってしまいます。
 
子どもが相続していても、すでに独立していて別の場所に住んでいるという状況も、居住者が不在になりやすいケースです。ほかにも、親族間で活用方法の意見が一致しないために売却できない、といった状況もあります。次の活用方法が決まるまで数年かかる場合もあるため、長期間にわたって空き家が放置されてしまうのです。そのため、やむを得ず人が住んでいない状況だとしても、空き家は管理しなければなりません。 

◎空き家を放置してはいけない理由 

空き家を放置してはいけない理由
空き家の活用方法が決まるまで、少しくらいそのままにしても問題ないのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし、空き家を適切に管理していないと、さまざまなリスクがあるため注意が必要です。 
 
人が住んでいない空き家は、損傷や劣化が進みやすくなります。ドアや窓が閉め切られたままになるため、空気の入れ替えができずに湿気がこもり、掃除が行われないためホコリやチリがたまります。湿気やホコリはカビや害虫を発生しやすくし、木を腐らせたりクロスや床、天井、屋根裏などを劣化させていきます。さらに台風や地震などで建物が損傷した部分や雨漏りなどもそのまま放置されていると、劣化を加速させる原因となるのです。 
 
このように放置された空き家は、近隣住民にも影響を与えます。空き家だからとゴミを不法投棄されたり、ネズミやシロアリなどが繁殖したりすると、悪臭や衛生面での問題が発生します。誰も住んでいないと、知らない間に不審者が出入りしているケースもあり、近隣地域の治安悪化にもつながります。庭に植えられている木の枝がはみ出して近隣住民からクレームが出ることも、空き家で起きやすい問題です。劣化した屋根や外壁などの建材は、台風のときに落下して近隣の住宅へ損害を与える危険もあります。損害賠償責任を問われるケースもあるため、注意しなければなりません。
 
近隣住民へ悪影響が出ている空き家は、市区町村から指導を受ける場合があります。「空家法」は、空き家に関する問題に行政が対応するための法律です。そのままにしていることにより、周囲の安全や治安をおびやかしたり、衛生面や景観上で問題となる空き家は「特定空家」と認められます。特定空家に認められると、適切に管理するよう指導や勧告を受けたり、固定資産税などの軽減措置を適用されない場合があります。また、新たに改正された「管理不全空家」の措置によって、特定空家に認められる前の状態でも、管理不全空家として行政から指導を受けるようになりました。このような指導や処分を受けないためにも、空き家を適切な状態に保つよう管理しておくことが大切です。

◎空き家の活用方法 

空き家の活用方法
住み慣れた我が家や思い出のつまった実家は、住む人がいなくなってからどう活用するか、考えることに抵抗を感じる人も多いかもしれません。しかし現実的な問題として、そのままにしておくとさまざまなリスクが生じるため、空き家の活用方法を考えておく必要があります。 
 
空き家の活用にはいくつかの方法があります。まず、子どもや親族の中に住む人がいない場合や、建物が古く売却や賃貸としての活用が見込めない場合は、解体することができます。老朽化した建物は、そのままにしておくと危険なため、早めに行動しましょう。解体すれば、その後の管理する手間がなくなります。家屋を残して別の入居者が住めるようにする場合は、空き家を改修するという活用方法もあります。改修して建物を売却したり賃貸として入居者を募集するなら、第三者による活用ができます。 
 
空き家を利用する人がいなくても、すぐには解体や改修など、どうするか決められないケースもあるでしょう。空き家を相続する人が決まっていなかったり、相続人のなかで活用方法に関する意見が合わない場合などは、活用方法を決定するまで空き家をそのままにしておく必要があります。そのような場合、定期的に訪問して空気の入れ替えや庭木の手入れなど行い、空き家を管理しなければなりません。遠方に住んでいて定期的に見に行けないなど、自分で管理することに限界がある場合は、空き家管理サービスを活用する方法があります。空き家管理サービスは、空き家の見回りや清掃などを行い、空き家を適切な状態に保つためのサービスです。 

◎空き家管理サービスの種類 

空き家管理サービスの種類
空き家管理サービスには、さまざまな種類があります。遠方で全く訪問できない場合や、自分でできること以外を行って欲しい場合など、ケースによっても必要なサービスの種類が異なります。建物の大きさや庭の有無、劣化状況などに合わせて、必要なサービスを選びましょう。 
 
空き家管理サービスの種類のひとつに、見回りと目視点検があります。建物外観をチェックして、外壁のひび割れや塗装の剥がれなど補修が必要な箇所がないか、劣化状況を確認します。バルコニーや門の腐食、シロアリの発生なども目視で点検します。また侵入された形跡や窓の破損、施錠状況なども点検し、空き家に不審者が出入りしていないかチェックできるので安心です。庭の管理も、多く利用されているサービスです。庭の草木は、放置しているとどんどん伸びてしまうため、隣の家に侵入してトラブルやクレームが発生しやすくなります。必要に応じて、庭木の剪定や草取りなどのサービスも依頼することが可能です。状況を確認するだけでなく、清掃や片付けなどを行う場合もあります。ほかにも、外側の掃き掃除や不法投棄されたゴミを回収したり、必要であれば室内の掃き掃除や拭き掃除などを行うサービスもあります。 
 
建物の老朽化を防ぐために、換気や通水も依頼できます。窓や押し入れを開けて空気の入れ替えをすると、溜まった湿気を逃してカビや害虫の発生をおさえられます。定期的に蛇口を開放して通水すると、サビやにおいの発生を防ぐことにつながります。屋内に雨漏りやカビ、漏水などが発生していないか確認するサービスもあります。水染みや水漏れなどをチェックしておくと、早めに対策でき建物の損害を防げます。発生を確認した場合は、簡易的な一時対策や利用者と相談して必要に応じた処置を行います。 
 
ほかにも、郵便物を回収するサービスもあります。届いている郵便物やチラシを回収して、必要なものは転送し、不要なチラシなどは処分します。郵便物が溜まっていると空き家だとわかりやすくなり、ゴミの不法投棄や不法侵入などの被害に遭いやすくなるため、定期的なチェックや整理が必要です。このような定期的に行う管理以外に、地震や台風など緊急時に行うサービスもあります。災害の際は、家屋が破損したり、庭の木や物が近隣に飛んでしまうなどのリスクが大きくなります。遠方ですぐに確認できないときでも、空き家の状況を確認できるため安心です。

◎横浜を中心とした地域密着型の空き家管理サービス 

横浜を中心とした地域密着型の空き家管理サービス
横浜ゼロ空き家管理は、地域密着型の空き家管理サービスで、横浜を中心に東京都から神奈川県エリアでサービスを行っています。見回りや片付けなどのサービスだけでなく、売却や賃貸などその後の活用方法に関するご相談にもワンストップで対応します。すべて自社のスタッフが作業を行っており、第三者の業者に外注することはありません。また、緊急点検を必要とするような震度5弱以上の地震や特別警報が発令された大雨などの災害時には、無料巡回点検を実施しています。空き家に関するお悩みを解決し、大切な空き家を安心してお任せいただける管理サービスです。

◎まとめ 

空き家を放置しているとカビや水漏れ、害虫の発生、家屋の損傷などによって建物の劣化が進みやすくなります。衛生面での問題や倒壊の危険、不正侵入者による治安の悪化など、近隣住民にも影響が及ぶと、行政措置の対象になる場合もあります。個人で定期的な管理が難しい場合は、空き家管理サービスを活用しましょう。定期的な見回りや清掃、災害時の確認など、必要に合わせたサービスを選んで、適切な維持管理を行うことが大切です。空き家管理でお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。