2024-10-23 空き家を処分して手放したい!空き家の売却方法を徹底解説
空き家を相続したものの、住む人がおらず放置している状況で、処分に悩んでいる人は多くいます。空き家を所有していると、管理するための費用や労力がかかるほか、いざ処分したいと思ってもどうしたらよいかわからないのではないでしょうか。空き家の処分や売却にはさまざまな方法があり、建物の状態などによっても異なります。この記事では、空き家を売却して処分する方法や、売却の流れについてご紹介します。
◎空き家の売却や処分をした方がいい理由
所有者の高齢化によって、空き家になるケースが増加しています。高齢になって子どもと同居したり施設に移る場合、これまで住んでいた家は空き家になってしまいます。また、親が住んでいた家を相続したものの、誰も住む人がいないというケースもあります。このような空き家は、「思い入れがある」「片付けがなかなかできない」などの理由によって放置状態になりがちです。今後、誰かが住むなどの活用方法がない空き家は、放置するのではなく早めに処分や売却を検討しましょう。空き家を所有していると、誰も住んでいなくてもさまざまなリスクが生じます。それに加え、固定資産税や都市計画税などの税金を支払わなければなりません。空き家を管理するために、最低限の水道料金や電気料金、火災保険料なども必要になります。
空き家は、適切な管理が求められます。人が住まなくなると掃除や換気などができないため、建物の老朽化が進みます。劣化した建材や屋根の破損によって近隣住民に被害を与えると、損害賠償を請求される可能性もあります。また、伸び放題になった庭の植木や草木、不法投棄されたゴミなどが原因で近隣住民からクレームが入ったり、行政から指導を受ける場合もあります。老朽化による劣化や損傷は、建物自体の資産価値を下げる原因にもなりかねません。あらかじめ空き家の処分や売却について検討しておくなら、放置する期間を減らして、このようなリスクを避けられるでしょう。すでに放置状態になっている空き家があるなら、適切な管理を行いながら処分する方法を検討してください。
◎人の住んでいない空き家を処分する方法
空き家の処分方法はいくつかありますが、空き家の劣化状況や築年数などによって適切な方法が異なります。かかるコストや売れやすさ、価格などにも違いが生じるため、デメリットやメリットを比較しながら処分の方法を検討しましょう。
〇そのままの状態で売却する
仲介業者に依頼して、土地と建物をそのままの状態で売却する処分方法です。建物の解体やリフォームなどをする必要がないため、コストや手間がかかりません。土地と建物セットでの売却には、「中古住宅」か「古屋付き土地」としての方法があります。中古住宅は、新築よりも安い住宅を必要としている買主に需要がある物件です。売却後のリフォーム費用などは負担しないで済みますが、建物が老朽化していたり設備に不備がある場合は買主が見つからない可能性があります。古屋付き土地は、ほとんど資産価値がない建物が建っている状態の土地として販売されます。解体や測量などの費用を負担する必要はありませんが、その分売却価格が低くなる傾向にあります。
〇解体して売却する
次は、空き家を解体して更地にしてから、土地として売却する処分方法です。買主は解体費用をかけずに新築住宅を建てられるため、買主が見つかりやすく売却価格も高くなる傾向にあります。しかし、売る前に空き家を解体しなければならないため、コストがかかります。空き家の種類や老朽化などによって異なりますが、戸建ての木造住宅で1坪あたり3万円から5万円程度、解体費用がかかるといわれています。また建物だけでなく庭木やブロック塀なども含めた解体費用が発生します。地域によっては、解体費用の補助金が出る場合もあるため、補助金などを活用しながら解体が可能か検討しましょう。更地にすると、住宅用地特例という減税制度が適用されないため、固定資産税が高くなってしまいます。すぐに売れなかった場合、更地にするための費用や税金などの負担が必要になることを考慮しつつ、処分方法を決定してください。
〇不動産会社に売却する
仲介業者に依頼して買主を探す以外に、不動産会社に直接売る「買取」という処分方法があります。老朽化した建物などで買主がなかなか見つからない場合でも、不動産会社が再生して商品化するため、買い取ってもらうことができます。買主を待つ必要がないため、早く売りたい場合に最適な方法です。買取であれば、最短1週間から1カ月程度で処分できる場合もあります。その反面、不動産会社がリフォームや解体を行うため、解体費用や転売の費用分が差し引かれ、売却価格が低くなるというデメリットもあります。
〇その他の方法
空き家を処分するほかの方法として、地域の空き家バンクに登録することもできます。空き家バンクは、地域にある空き家の情報を公開して空き家を活用したい人に紹介する、自治体が運営しているマッチングサービスです。無料で登録できますが、希望者が見つかるまで時間がかかったり、買主と直接交渉する必要があります。ほかにも、インターネット上のマッチングサイトを通じて個人間で売買する方法もあります。コストをおさえて買主を見つけられますが、問い合わせ対応や契約書作成などの作業を個人で行う必要があります。
◎空き家を売却する際の流れ
いざ空き家を処分したいと思っても、どの方法が最適かわからない人も多いのではないでしょうか。どれくらいの価格、どのような方法で空き家を売却できるか、プロに相談することが大切です。
〇売却の相談
空き家を売却する際、まずは信頼できる不動産会社に相談することが重要です。不動産会社は、建物や土地の状況を詳しく調査し、築年数や周辺の市場動向などを加味して、適正な査定価格を提示します。それによって、建物をそのまま売るべきか、解体して更地にするか、リフォームするかを検討します。売却が難しい場合や早く現金化したい場合には、不動産会社による直接買取の選択肢もあります。複数の不動産会社に査定を依頼し、価格や提案内容を比較することで、最も条件に合った会社を見つけることが大切です。
〇媒介契約と売却活動
依頼したい不動産会社が見つかったら、実際に仲介を依頼するための媒介契約を締結します。この契約は、正式に売却の仲介を依頼するための重要なステップです。媒介契約には、専任媒介契約、一般媒介契約などの種類があり、どれを選ぶかによって、不動産会社がどの程度専属的に動くかが決まります。空き家の売却希望価格が決まり、契約を締結したら、不動産会社は売却活動をはじめます。活動内容としては、広告掲載、内覧会の開催、周囲のアプローチなどがあります。ただし、築年数が古かったり、立地がよくない場合は、買主がすぐに見つからない場合もあります。そのようなときは、売却価格を下げたり、リフォームを行う、あるいは買取を検討するなど、状況に応じた柔軟な対応が求められます。
〇売買契約と引き渡し
空き家の希望者が見つかったら、買主との売買契約を締結します。契約時には、手付金として売買価格の一部を受け取り、残りの金額は契約の1カ月から2カ月後に決済されます。この間に、売主は引き渡しの準備を進める必要があります。引き渡しには、空き家の鍵や所有権の書類の他、固定資産税や公的書類に関する手続きが含まれます。全てが整った段階で、最終的な残金を受け取り、売買が完了します。引き渡し後に問題が発生しないよう、事前に建物の状態や契約内容をしっかり確認しておくことが重要です。
◎すぐに売却できないときは管理が必要
空き家を売却したくて行動しても、すぐに売却できないケースも多くあります。売却活動をスタートしても、なかなか買い手が見つからないかもしれません。なかには、空き家の処分を進めること自体できないケースもあります。たとえば、住んでいないものの高齢の所有者が売却を望まない場合や、相続人が複数いると全ての人の合意が必要であるため、売却に関する合意を得られない場合があります。
そのような場合、空き家の処分方法が確定したり買主が見つかるまで、適切に管理する必要があります。もし、自分や親族で管理ができるのであれば、定期的に訪問して空気の入れ替えや清掃などを行います。また水漏れなどの修繕が必要な箇所が見つかったときは、すぐに修理して建物の劣化を防がなければなりません。空き家が遠方にあったり仕事などで忙しくて、管理のために訪問できない場合もあるでしょう。
そのような場合は、空き家管理サービスを活用する方法があります。空き家の管理代行は、訪問頻度やサービス内容を選んで、空き家の維持管理をプロに委託できます。建物の劣化状況や庭木の状態をチェックしたり、玄関周りや室内の清掃、換気や通水などを行います。また台風や地震などの災害時に点検し、近隣への影響や建物の破損状況を確認することも可能です。適切な管理をしておけば、空き家の老朽化を防いで資産価値を下げないため、いざ売却できるようになったときに、買主がつきやすく高い価格で販売できます。空き家は放置するのではなく、必要なときは適切な管理を行い、早めに売却などの処分方法を決定して、リスクを減らしましょう。
◎東京都・神奈川県エリアの空き家管理サービス
横浜ゼロ空き家管理は、横浜市を中心に神奈川県や東京都エリアでサービスを展開している、地域密着型の空き家管理サービスです。空き家の管理だけでなく、売却や解体、賃貸、リフォームなど、空き家の処分や活用なども含めた悩みにワンストップで対応しています。不動産に関する豊富な知識を備えており、それぞれの分野において高い専門性が強みなので、今後の処分まで見据えた適切な管理をおまかせいただけます。管理作業は全て自社のスタッフが行っており、第三者の事業者への外注はしておりません。お客さまとしっかり向き合って、信頼し満足していただける空き家管理サービスを提供しています。
◎まとめ
空き家の処分には、土地と建物をそのまま売却する方法や建物を解体し更地として売却する方法、不動産会社に直接買い取ってもらう方法などがあります。売却したくても買主が見つかるまで時間がかかる場合もあります。空き家は放置していると劣化が進みやすく、資産価値が下がってしまう可能性があるため、適切な管理が必要です。処分までに時間がかかる場合は、空き家管理サービスなどを活用しながら、適切な維持管理を行いましょう。空き家管理でお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。