2024-10-28 浴室をきれいに保つためのお掃除法
長年使われていた家を売りに出したり賃貸に出すという際に、気になるのはキッチンやお風呂、トイレといった水回りの劣化ではないでしょうか。どんなに普段からきれいに掃除して、丁寧に暮らしていたとしても、皮脂汚れや水垢・カビ等によって、水回りにはどうしてもしつこい汚れがついてしまいがちです。特に排水口の中に汚れが溜まると、嫌なにおいの原因にもなってしまいます。数か月に一度、定期的に大掃除することをお勧めします。
ちょうど年末の大掃除の時期も近づいていますので、浴室掃除の手順や注意点等について、少し詳しくご紹介したいと思います。
◎浴室掃除の準備
まずは浴室掃除に必要な洗剤や道具を用意しましょう。
・お風呂用洗剤
・塩素系カビ取り剤
・パイプクリーナー
・スポンジ
・細いブラシ(古い歯ブラシなどでも可)
・柄付きのブラシまたはクイックルワイパー
・床用ブラシ(あれば)
・ゴム手袋
・マスク
・ゴーグル(あれば)
最近はお風呂掃除用の洗剤も用具も用途別に細分化され、さまざまなものが売られています。しかし、浴槽にはこの洗剤、鏡にはこの洗剤、排水口にはこの洗剤、といろいろ揃え、道具も何種類も揃えたはいいけれど、使いこなせていない、、という方もいるのではないでしょうか?今回はできるだけ少ない道具と基本的な洗剤だけでお掃除する方法をご紹介します。
道具が整ったら窓をすべて開け、換気扇も回してしっかり換気します。塩素系のカビ取り剤等を使用する場合は、酸素系の洗剤と併用してはいけないことは知られていますが、塩素系単体でもにおいがきつく気分を悪くすることがあります。しっかり換気をしながら、無理せず休み休み行うと良いでしょう。
◎準備ができたらいざ、お掃除!
① 全体を50℃位のお湯で流して皮脂汚れを溶かします
② 椅子や洗面器、風呂ふたなどの小物をお風呂用洗剤で洗います。細かい部分やスポンジで洗いにくい部分は細いブラシを使ってこすります
③ カビが発生しているのを見つけたら、キッチンペーパーに塩素系カビ取り剤をしみ込ませカビの上から湿布、またはジェル状のカビ取り剤を塗って15~30分ほど放置します
④ ドアのパッキンやタイルの溝などは、特にカビが発生しやすいので、洗剤を塗ってしばらく放置した後、細いブラシなどでこすって汚れを落とします
⑤ 天井や壁は柄付きのブラシやスポンジ、またはクイックルワイパーにスポンジや雑巾をセットして洗剤をつけたもので拭き、シャワーで流します
⑥ 浴槽や蛇口まわり、シャワー等は毎日のお掃除と同様、お風呂用洗剤で洗います。浴槽はカビ取り剤を使ったりブラシで強くこすったりすると傷んでしまう可能性があるので注意してください
⑦ 床は床用のブラシがあれば、洗剤をつけなくてもゴシゴシこするだけである程度の汚れは落ちます。隅っこ部分やシャンプー等を置いているところは汚れやすいので洗剤をつけて洗います
⑧ 排水口は、溜まっている髪の毛があれば捨て、外せるパーツはすべて外して洗います。排水口内部にはパイプクリーナーを流し込み、既定の時間漬け置いたら水を流します
※鏡やシャワー、蛇口付近の汚れは水垢である場合が多いので、クエン酸などの酸性洗剤で洗うと汚れが落ちやすいのですが、塩素系のカビ取り剤などと併用すると人体に有害な塩素ガスを発生させるので注意が必要です。午前と午後など時間をおくか、別の日に掃除をすることをお勧めします。
◎浴室掃除をする際の注意点
使用する洗剤については、成分や効果・使用上の注意をよく読んでから使用してください。浴室の壁や浴槽の材質によっても使える洗剤が変わってくるのでご注意ください。
塩素系のカビ取り剤は、カビに対して強い効果がありますが、取り扱いを間違えると人体にも大きな悪影響を及ぼします。マスク、手袋、ゴーグルの3つを着用して、気管支や皮膚、目を守ることをお勧めします。
換気をしていても、少しでも気分が悪くなったり、吐き気を覚えたらすぐに作業をやめ、風通しがよい場所で安静にしてください。実際に、中毒症状を起こして倒れてしまう事故が年末には多発します。
参照:カビ取り剤を使用中の事故 | 一般の皆さま | 公益財団法人 日本中毒情報センター
塩素系洗剤と酸性洗剤を併用することの危険性は上にも書いたとおりで、クエン酸などを使用する場合は数時間置くか別の日に行うのが安心ですが、どうしても一度に掃除を済ませたい場合は、中性のウタマロクリーナーが便利です。もしくは、塩素系洗剤の代わりに酸素系のオキシクリーンやアルカリ性の重曹などでも軽いカビ汚れなら落とすことができますので、用途に合わせていろいろ試してみてください。