2024-11-06 千代田区にある空き家の現状は?空き家を適切に管理して活用する方法
千代田区は、皇居や国会議事堂、首相官邸など国の機関が集中しているエリアです。また大企業や金融機関が集まるオフィス街もあり、政治や経済の中心地となっています。一方で、千代田区は公園や自然が多く、居住エリアとしても注目されています。千代田区にある空き家を所有しているなら、適切に管理し有効に活用しましょう。この記事では、千代田区にある空き家の現状と、千代田区で空き家の活用や管理をする方法についてご紹介します。
◎千代田区にある空き家の現状
東京23区のほとんど中央に位置している千代田区は、さまざまなエリアが混在している都市です。永田町や霞が関などの首都機能が集中しているエリア、丸の内や有楽町といったオフィス街を思い浮かべる人も多いかもしれません。それだけでなく古書店街や出版社がある神保町、サブカルチャーの街である秋葉原なども千代田区にあります。オフィスや大学などがあるため、昼間人口が多く夜間人口は23区のなかで1番少ない、昼間人口と夜間人口の差が大きい街です。とはいえ、千代田区に居住している人口数も増加傾向にあります。交通のアクセスが良く職場や学校が近いなど利便性が高いだけでなく、自然が豊かで住みやすいと、居住エリアとしても人気が高くなっています。また子育てをサポートする取り組みが手厚いため、子育て世代の居住者も増加しています。
東京都の中心都市であり、居住エリアとしても人気の千代田区ですが、誰も住んでいない空き家は複数存在しています。東京都が行った2013年の調査では、区や市ごとの空き家数と空き家率を調査しており、千代田区の現状を明らかにしています。調査結果によると、千代田区にある空き家数は4,000戸となっています。これは東京23区のなかで1番少ない数です。一番多い大田区は62,000戸という結果が出ているため、比較すると千代田区の空き家数が少ないということが分かります。しかしその一方で、総住宅数に占める空き家の割合を割り出す空き家率は、13.3%となっています。これは東京23区内で3番目に高い数字です。この調査結果から、千代田区は空き家の数が少ないものの、ほかの区と比べて住宅の数自体が少なく、そのなかには誰も住んでいない空き家も多く存在していることが分かります。
さらに千代田区が行った2018年の調査では、住宅総数や空き家数の推移を明らかにしています。千代田区では過去25年間で人口が増加し、それに伴って住宅数も増加しました。総住宅数は1993年から2018年の間で2.61倍も増加しています。そして居住世帯のいない住宅も、1.64倍の増加が見られています。そのような居住世帯のいない住宅のなかには、昼間だけ使用する一時現在者がいる住宅や建築中の住宅も含まれています。また別荘のように二次的住宅として使用していたり賃貸や売却用として居住者を募集している住宅もあります。そのような住宅をすべて除いた、誰も利用しておらず活用の予定もない空き家は、2018年の時点で1,710戸あるという調査結果が出ています。
建物の状態調査では、腐朽や破損がない住宅が93.1%、腐朽損傷ありの住宅が6.9%という結果になっています。放置されて破損が見られる空き家は、損傷した建材による近隣の住宅や住民への被害、伸び放題の植木に関するクレームなど、トラブルに発展するケースも多くあります。トラブルに発展する前に適切な活用方法を決定しておくなら、リスク回避につながります。
(参考:空き家の現状と取組 - 東京都住宅政策本部
https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/juutaku_kcs/pdf/h27_10/shiryo_27_10_08.pdf、
千代田区住宅白書
https://www.city.chiyoda.lg.jp/documents/7040/r6hakusho.pdf)
https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/juutaku_kcs/pdf/h27_10/shiryo_27_10_08.pdf、
千代田区住宅白書
https://www.city.chiyoda.lg.jp/documents/7040/r6hakusho.pdf)
◎千代田区における空き家の活用方法
千代田区は、利便性が高く居住区としても人気のエリアです。もし千代田区にある空き家の所有や管理をしているのであれば、放置するのではなく有効に活用しましょう。空き家を活用するために費用がかかる場合、千代田区や東京都の補助金制度などを利用できる可能性もあります。
〇賃貸
千代田区にある空き家の活用には、まず第三者に貸し出すという方法があります。建物をそのまま賃貸として貸し出せば、建物を手放すことなく活用できます。人が住んでいると建物の老朽化を防ぐことができ、建物を管理する必要もなくなります。また、賃貸によって収入を得ることも可能です。建物や設備の状態によっては、簡単にクリーニングするだけでそのまま貸し出せる場合もあります。しかし古い住宅であれば、借主を見つけるために修理やリフォームが必要かもしれません。ほかにも、更地にして駐車場として貸し出したり、建物を集合住宅などに建て替えて賃貸住宅として貸し出すという活用方法もあります。千代田区には、高齢者向けの返済特例制度があります。住宅をマンションなどに建て替えて居住する場合に、建て替え費用の返済額を抑えられる特例制度です。所有者の高齢化は空き家が増加する原因のひとつとなっています。あらかじめ活用方法を決めておけば、空き家になる前に建て替えて貸し出すといった、スムーズな活用が可能です。
〇売却
空き家の活用には、売却して手放すという方法もあります。売却すれば、建物を管理する必要がなくなり、固定資産税などの税金を支払う必要もなくなります。空き家の売却には、建物と土地をそのまま売却する方法があります。建物が使用できる状態であれば、中古住宅として売り出せます。新築住宅よりも価格が安い物件を探している人に対して需要がありますが、築年数や建物の状態によっては、ある程度リフォームが必要な場合もあります。建物自体に資産価値がない状態の場合、古屋付き土地として売却されます。建物の解体費用はかかりませんが、その分売却価格が低くなる傾向にあります。さらに空き家の活用では、解体して更地にしてから売却することもできます。すぐに新築住宅を建設できるため、更地の方が売れやすくなり、売却価格も高くなる傾向にあります。しかし、建物や外構部分を解体するための費用がかかります。
〇地域での活用
空き家を地域で活用してもらえるよう、地域の制度を利用することもできます。空き家バンクは、空き家の情報を提供して、活用してほしい人と活用したい人をつなげる制度です。千代田区には、自治体で運営している空き家バンクがないため、全国版の空き家バンクを活用する必要があります。また東京都には空き家相談窓口があり、空き家の所有者や利用を希望する人が相談できるようになっています。このような制度を利用するなら、地域で必要としている人に建物を活用してもらえるかもしれません。また東京都では、空き家を活用した事業プランを考える起業家を支援するための取り組みが実施されています。この取り組みで採択された事業プランに空き家を提出した所有者には、管理費などの補助金が交付されます。また、空き家を地域活性につながる建物や子育て世帯向けの住宅などに改修する際の、改修費に対する補助金制度などもあります。補助金を上手に利用しつつ、地域で有効に空き家を活用しましょう。
◎活用方法が決まるまで空き家を管理する
賃貸や売却などの活用方法を決めるまでに時間がかかる場合、空き家を放置せずに管理する必要があります。空き家を適切に管理せず放置していると、さまざまなトラブルが生じます。まず建物は、人が住まなくなると老朽化が進みます。そのため、定期的に訪問して空気の入れ替えをしたり、掃除や水道の通水などを行う必要があります。また水漏れしていないか、カビが発生していないか、床や壁、天井に損傷がないかなどのチェックも必要です。修理が必要な箇所をすぐに処置するなら、建物の劣化を防げます。人が住んでいないと、ゴミを不法投棄されたり、不法侵入や放火、犯罪に使用されるなどの危険も生じやすくなります。定期的に植木の剪定や庭の掃除、郵便物の回収などを行って管理しておくなら、そのようなリスクを回避できます。
空き家を放置していると、庭の植木が近隣住宅や道路に侵入したり、不法投棄されたゴミのニオイや治安悪化などにより、近隣住民からのクレームに発展しやすくなります。また近隣に衛生や景観、防犯面などで悪影響があると認められると、行政から特定空家と認定されて、指導や勧告を受けたり過料が科されるケースもあります。そのようなトラブルに発展しないよう、活用方法がすぐに決まらない場合でも、空き家を適切に管理しましょう。とはいえ、遠方に住んでいたり忙しくて時間が取れないなど、なかなか自分では管理できないというケースも多くあります。そのような場合は、空き家管理サービスに依頼することも可能です。専門業者によって定期的な見回りや掃除などを行うなら、訪問できなくても空き家の状態を保てます。
◎千代田区の空き家管理サービスなら「横浜ゼロ空き家管理」
横浜ゼロ空き家管理は、横浜市を中心に東京都や神奈川県エリアにある空き家を管理するサービスを行っています。実際に現場に赴いて、清掃や見回りなどを行っており、訪問の頻度や時間、サービス内容などは、建物の状況や予算に合わせてお選びいただけます。屋外の作業では、建物の劣化や庭木の確認、郵便物の回収、玄関周りの清掃などを行います。室内の作業では、窓や扉を開けて空気の入れ替えをしたり、水漏れやカビが発生していないか、不審者が侵入していないかのチェックなどを行います。さらに管理サービスだけでなく、その後の売却やリフォーム、解体などの活用に関するご相談も承っております。
◎まとめ
オフィスや国の機関が多く、東京23区のなかで夜間人口が最も少ない千代田区でも、活用されていない空き家は1,700戸ほど存在しています。空き家は、賃貸や売却などさまざまな方法で活用できます。なかには、千代田区や東京都の補助金が利用できるケースもあります。活用方法が決まるまでは、空き家管理サービスを利用しながら適切に管理しましょう。詳しいことはお気軽にお問い合わせください。