コラム

2024-12-11 中央区にある空き家の現状は?空き家は適切に管理して有効活用

中央区は、老舗百貨店や高級ブランド店が立ち並ぶ銀座、企業の本社やオフィスが多い日本橋などがあり、商業や経済の中心地となっているエリアです。一方で、下町の風情を残す歴史を感じる風景も多く、勝どきや晴海などの居住エリアは人口が増加傾向にあります。利便性の良さから人気の高い中央区でも、誰も住んでいない空き家は存在しています。この記事では、中央区にある空き家の現状と、空き家の活用方法や管理方法についてご紹介します。

◎ファミリー層の居住エリアとして注目される中央区

中央区は、千代田区と港区を含む都心3区とも呼ばれているエリアで、ビジネスや商業、金融、政治などの中心地となっています。銀座には、高級ブランド店が立ち並ぶショッピング街や劇場、レストラン、デパートなどがあり、洗練された東京の象徴のような街です。江戸時代から商工業が発達した下町エリアも多く、日本橋や築地、月島、人形町なども中央区にあります。近代的なエリアと下町情緒が感じられるエリアが混在しており、歌舞伎座や築地市場、浜離宮恩賜庭園など観光で訪れる人が多いスポットも集中しています。
 
このような特徴から昼間人口が多い中央区ですが、臨海部の埋め立て地エリアには大規模な高層マンションが連立しています。交通網が発達しており、仕事や買い物など生活するにも便利な街なので、居住区としても注目されているエリアです。中央区では、住みやすい街づくりとして、子育て支援を充実させる取り組みを行っています。子育て支援センターや子どもを預かる施設なども多くあり、安心して子育てできる環境づくりが推進されています。このような特徴により、14歳以下の子どもの人口が東京23区のなかで2位となっており、ファミリー層の居住が増加しています。

◎中央区にある空き家の現状

中央区にある空き家の現状
利便性が高く人気の居住エリアとなっている中央区にも、活用されていない空き家は存在しています。2018年に総務省が行った住宅・土地統計調査では、東京都にある区市町村別の空き家数や空き家率を調査しており、中央区にある空き家の現状を知ることができます。この調査結果によると、中央区にある空き家数は13,000戸となっており、23区のなかでは2番目に少ない数であることがわかります。1番少ない区は4,000戸の千代田区で、中央区と同数である13,000戸の区に、文京区と台東区、目黒区があります。一方で、中央区にある住宅総数に対する空き家の割合を表す空き家率は11.9%で、23区のなかで3番目に高い数字となっています。この結果から、中央区にある空き家自体の数は少ないものの、総住宅数における空き家の割合は高いことがわかります。またこの調査では、賃貸として貸し出す予定の空き家や売却予定の空き家など、活用予定についても調べられています。調査結果によると中央区では、長期不在や取り壊し予定の空き家が多いという特徴がありました。とはいえ、そのなかでも損傷が進んでいる空き家の割合を表す腐朽破損率は低いという結果になっています。
 
2013年に中央区が行った調査では、中央区にある空き家の増減を知ることができます。この調査によると、2003年のデータでは10.0%だった空き家率が、2008年には25.4%に増加しています。さらに2013年のデータでは10.6%に減少しているため、一時的に誰も住んでいない状態になっている空き家が多いのではないかと考えられています。東京23区のなかでは少ない数とはいえ、中央区にも居住世帯が長期にわたって不在になっていたり、建て替えなどのために取り壊す予定の空き家があります。2013年のデータからは、そのようなその他の住宅が、1,250戸あることがわかります。空き家は放置していると損傷が進んでしまうため、長期不在にする場合は適切な管理をしなければなりません。誰も住んでいない状態で放置したままにならないよう、空き家の活用方法を検討する必要があります。
 

◎空き家を有効活用する方法

空き家を有効活用する方法

空き家の有効活用には、多くの方法があります。中央区は交通の便もよく、仕事や買い物をするにも便利な街です。人気のエリアである中央区に空き家を所有しているなら、さまざまな活用方法を検討できます。
〇賃貸として活用
空き家の活用方法のひとつに、賃貸として貸し出すという方法があります。賃貸として活用するなら、建物を管理する手間が減って賃貸収入を得られ、空き家を手放さずに活用できます。空き家の損傷や設備に不具合がなければ、クリーニングのみで貸し出しできるかもしれませんが、状態によってはリフォームが必要な場合もあります。住居用の賃貸以外にも、店舗用物件として貸し出すことも可能です。飲食店や商品販売などに利用してもらう場合は、リフォームを認める必要があり、原状回復できない可能性も考慮しなければなりません。また居住エリアとして人気の中央区であれば、シェアハウスとして貸し出すこともできるでしょう。その場合も、シェアハウス用のリフォームが必要になりますが、複数世帯が入居できるため、入居者がおらず空き家になるリスクを軽減できます。また、建物を残しておく必要がない場合は、更地にして駐車場などをつくり、賃貸として活用することも可能です。
 
〇売却して活用
管理する必要がなくなるように空き家を手放したい場合は、売却して活用することができます。建物に資産価値があるケースでは、空き家を中古物件としてそのまま売却します。建物の状態がよければリフォーム費用が発生しませんが、リフォームが必要な状態で売却する場合は、その分売却価格が下がります。建物をリフォームして売却するなら、その分売却価格が上がり、買い手も見つかりやすくなるでしょう。建物に資産価値がほとんどない場合は、古屋付き土地として売却できます。解体費用やリフォーム費用はかからないものの、土地だけの売却よりも価格が下がる場合があります。空き家を解体してから土地として売却するという活用方法もあります。土地のみの方が売却しやすくなりますが、空き家の解体費用が発生します。また更地にすると固定資産税が高くなるため、解体時期や土地として売却できる可能性などを、よく考えてから決定する必要があります。買い手が見つかるまで時間をかけたくない場合は、不動産会社に買い取ってもらう買取という方法もあります。不動産会社が直接買い取ってくれるためすぐに売却できますが、売却価格が下がるケースが多くなります。
〇地域での活用
空き家を手放したくないものの、なかなか借り手が見つからない場合もあるかもしれません。そのようなケースでは、放置するのではなく地域で活用するという方法もあります。空き家バンクなど、空き家を利用したい人と活用してほしい人のマッチングを行っているサービスを利用できます。そのようなサービスを通じて、地域のコミュニティスペースや子育て支援のための施設、レンタルスペースなどに活用することが可能です。

◎活用方法が決まるまでは空き家を適切に管理

活用方法が決まるまでは空き家を適切に管理
何らかの方法で空き家を活用したいと思っていても、すぐにできない場合もあります。たとえば、所有者が高齢になって施設などに移ったものの、建物をそのままにしておきたいと希望しているケースなどは、賃貸や売却などを進めるのは難しいかもしれません。また建物の相続者が複数いるケースでは、相続者すべてが了承する必要があるため、活用方法を決定するまで時間がかかることがあります。そのような場合に、誰も住んでいない状態で放置していると、さまざまなリスクが発生します。建物は管理する人がいないと、老朽化しやすくなります。定期的に空気の入れ替えや掃除をしないため、湿気がたまりカビが発生したり、害虫や害獣が発生する場合があるからです。また損傷があっても放置されてしまうと、水漏れなどが起きてさらに損傷が進みます。さらに、人の気配がないために、ゴミを不法投棄されたり不法侵入者などのリスクもあります。
 
このような状況が起きると、近隣からのクレームなどに発展するだけでなく、建物の資産価値が下がってしまいます。いざ活用しようとしたときに、売却価格が下がってしまう場合や賃貸にするためにリフォームする箇所が増えてしまう場合もあるかもしれません。このようなリスクを避けるためには、適切な管理が必要です。定期的に訪問し、空気の入れ替えや損傷箇所のチェック、植木の剪定などを行いましょう。遠方に住んでいて自分で管理できない場合は、管理業者に依頼することもできます。空き家管理サービスでは、訪問回数やサポート内容など選んで、建物の状態や今後の活用に合わせたサービスを受けられます。

◎中央区の空き家管理サービスは「横浜ゼロ空き家管理」へ

中央区の空き家管理サービスは「横浜ゼロ空き家管理」へ
横浜ゼロ空き家管理は、横浜を拠点として神奈川県や東京都にある空き家を管理するサービスを行っており、中央区の空き家管理も承っています。いずれは自分で住みたい、売却したいなど今後の活用を検討している場合は、リフォームや売却、解体などの相談にもワンストップで対応しています。サービスの内容は、最小限の点検や管理から、屋外と室内を含めた管理まで、ニーズに合わせてお選びいただけます。地震や大雨など緊急点検が必要な災害が起きたときには、無料の点検作業を実施しており、遠くに住んでいる場合でも状況を確認できるようにしています。中央区にある空き家の管理についてお悩みの方は、ぜひ1度ご相談ください。

◎まとめ

東京都の中枢となるエリアの中央区でも、長期不在や取り壊し予定の空き家は1,250戸ほど存在しています。中央区のような人気のエリアでは、空き家を貸し出したり売却するなどの有効活用もしやすいため、そのまま放置するのではなく、積極的に活用方法を検討してください。活用方法が決まるまで適切に管理しておくなら、老朽化や近隣からのクレームなどのリスクを防げます。適切な管理によって資産価値を保ち、空き家を有効活用しましょう。