2025-01-08 港区にある空き家の現状は?空き家の活用や管理方法
東京都の中心部にある港区は、六本木ヒルズやアクアシティお台場などの有名スポットがあり、商業施設や観光名所が多く含まれる地域です。海辺の景色を楽しめるベイエリアや交通アクセスがよいエリアなど、居住地として人気の地域も多くあります。高級住宅街のイメージがある港区ですが、人気のエリアにも住む人がいない空き家は存在しています。この記事では、港区にある空き家の現状と、空き家を有効活用する方法や管理方法についてご紹介します。
◎人気スポットが集中し居住エリアとして魅力的な港区
東京湾に面しており東京23区のほぼ中央に位置する港区は、千代田区と中央区を含めて都心3区と呼ばれている街です。位置としてだけでなく、経済や商業の中心を担う地域でもあり、さまざまなエリアが含まれます。青山や六本木などは、洗練されたショッピング街として人気のスポットです。東京タワーや美術館、公園など、東京の観光名所も多く存在しています。赤坂やお台場などにはテレビ放送局があり、新橋や汐留、虎ノ門などはオフィスビルが立ち並ぶビジネス街です。
また港区には80ほどの大使館が立地しており、外資系企業も多い国際的な街となっています。近代的な側面だけでなく、江戸時代から発展していた地域として歴史的な建物や街並みなども多く見られます。このように、港区は魅力的なスポットが揃っていて、新宿や品川、渋谷などへのアクセスもよいため、居住エリアとして人気が高い街となっています。白金台や高輪、麻布などの高級住宅街、近代的なマンションが立ち並ぶベイエリアとともに、昔ながらの住宅街も多く残っています。
◎港区にある空き家の現状
港区は、新築や中古の戸建て住宅、土地の平均価格などが、ほかの区と比べて高額となるエリアでもあります。このような理由から、戸建て住宅よりもマンションの方が多い港区ですが、一戸建ての空き家は一定数存在しています。2018年に行われた総務省による住宅土地統計調査では、東京都の住宅事情に関して、人口の推移や世帯数の動向、空き家数の推移などが調べられました。東京都の区市町村別の空き家数を調べた結果によると、港区の空き家数は20,000戸ほどとなっています。これは、東京23区のなかで9番目に低い数字です。1番多い世田谷区は50,000戸で、1番少ない千代田区は4,000戸という結果が出ており、20,000戸程度という数は、23区内で平均的な数となります。
また総住宅数に対する空き家の割合を表す空き家率に関する調査では、港区は12.4%という結果が出ています。これは23区で2番目に高い数字です。戸建て住宅自体の数が少ないため、空き家の全体数は少ないものの、空き家が占める割合は多いということが分かります。この調査では、港区にある20,000戸ほどの空き家に、どのような種類が含まれるかも調べています。空き家には、賃貸用、売却用、別荘など一時的に住むための住宅、長期不在や取り壊し予定の住宅といった種類があります。港区には賃貸用の空き家が多く、取り壊し予定や長期不在の空き家は少ないという結果が出ています。
港区の住宅政策として、第4次港区住宅基本計画が2023年に改訂されました。そのなかの調査報告によると、港区の住宅総数や世帯数は年々増加しているものの、空き家数や空き家率はほとんど変化がありません。また居住世帯がいない住宅のうち、賃貸用や売却用の空き家が65%ほどで、活用予定のない空き家は15%ほどという結果が報告されています。港区は、居住エリアとして人気が高い地域なため、活用予定がない空き家はほかの区と比べて少ない傾向にあります。とはいえ、老朽化して取り壊しが必要な住宅や長期間居住する人がいない住宅も存在しています。空き家は、放置したままにすると老朽化が進みますが、何らかの方法で有効活用ができます。また活用予定があってもしばらく人が住まない状態が続く場合も、放置するのではなく適切な管理が必要です。
(参考:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/tyousake.html?utm_source=chatgpt.com 、
港区「第4次港区住宅基本計画(令和5年度改定版)」
https://www.city.minato.tokyo.jp/jutakuseisaku/kankyo-machi/sumai/kekaku/3jutakukihon.html?utm_source=chatgpt.com)
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/tyousake.html?utm_source=chatgpt.com 、
港区「第4次港区住宅基本計画(令和5年度改定版)」
https://www.city.minato.tokyo.jp/jutakuseisaku/kankyo-machi/sumai/kekaku/3jutakukihon.html?utm_source=chatgpt.com)
◎港区にある空き家を活用する方法
空き家の活用には、さまざまな方法があります。港区のような人気エリアであれば、有効活用できる可能性も高くなるでしょう。
〇賃貸での活用
港区には、賃貸用の住宅が多くあります。空き家を賃貸として活用するなら、賃貸収入を得られます。設備や建物に不具合がなければ、クリーニングをするだけで貸し出しできる場合もあります。しかし築年数が古い物件などは、そのままの状態では貸し出せないために、放置状態になっていることも多いでしょう。賃貸として活用するためには、壊れた設備を入れ替えたり、耐震補強工事が必要になる場合もあります。そのようなリフォーム工事を行う際、行政からの補助金を利用できるかもしれません。港区では、住宅の耐震化を促進するための支援事業を行っています。一定の条件を満たせば、アドバイザーの派遣や耐震診断、耐震改修工事にかかる費用の一部負担などを受けられます。
また住宅用の賃貸として活用するだけでなく、飲食店や店舗として貸し出すことも可能です。そのような場合は、店舗として活用するために、借主がリフォームすることを許可する必要があります。建物をそのままの状態で残すのは難しくなりますが、さまざまな形態での賃貸を検討するなら、活用の幅を広げることができます。
〇売却での活用
空き家を売却するという活用方法もあります。売却すれば維持管理の手間がなくなるため、建物自体を手放したい場合は売却を検討できます。売却する場合、空き家の状態によって価格や売却方法が変わります。建物をそのままの状態で売却する場合、中古住宅として売却が可能です。建物の強度や設備に問題がなく住める状態であれば、クリーニングのみで売却できます。しかし、建物が老朽化している場合、買い手がリフォームする必要が生じるため、リフォームするコストの分、売却価格が下がります。
建物自体に資産価値がない場合は、古家付き土地として売却できます。解体のコストや手間がかからないため、手間をかけずに空き家を手放したい場合に行える活用方法です。しかし、建物を解体するための費用などが買主の負担となるので、その分売却価格が下がります。建物に資産価値がない場合は、解体してから土地として売却する活用方法もあります。解体費用が発生するためリスクがありますが、人気の高いエリアであれば、古家付き土地としてよりも高い価格で早く売却できる方法です。
〇地域での活用
建物を残したまま、地域で活用してもらうという方法もあります。空き家バンクは、空き家を活用して欲しい人と空き家を利用したい人をマッチングさせるサービスです。全国版の空き家バンクを利用するなら、港区にある空き家を活用してくれる人も探すことができます。地域のコミュニティスペースや子育て支援スペースなど、地域の人が交流できる場としての活用も可能です。
◎空き家を適切に管理する方法
空き家を何らかの方法で活用する予定があっても、活用方法が決まるまで時間がかかる場合もあります。そのような場合に、誰も住む人がいない状態が続くと、建物は老朽化が進みます。いざ売却や賃貸などの活用を進めようとしたときに、建物や設備の劣化によってリフォームするコストが余分にかかってしまうかもしれません。売却価格が下がってしまう可能性もあります。
また空き家を放置していると、庭の植木が伸び放題になったり、ゴミを不法投棄されることもあり、近隣住民からのクレームやトラブルにもつながります。近隣にとって衛生や景観などを害すると認められると、行政から指導や勧告を受けることもあります。このような事態を避けるために大切なのが、空き家の管理です。空き家を適切に管理しておけば、建物や設備の状態を保ち、近隣とのトラブルも避けられます。
定期的に訪問して、清掃や空気の入れ替え、植木の剪定などを行いましょう。水漏れなど修理が必要な箇所が見つかったら、すぐに対応するようにします。郵便物の回収なども行っていれば、人の出入りがあることが周囲に伝わり、防犯面でも効果的です。しかし、忙しい毎日を送るなかで、空き家の管理を定期的に行うのは難しい場合もあるでしょう。自分で定期的に管理するのが難しい場合は、空き家の管理業者に依頼できます。空き家の管理業者は、屋外からの確認や点検だけでなく、屋内の確認や清掃、空気の入れ替え、通水などの管理作業も行います。このような管理を行っているなら、空き家の老朽化を防いで大切な資産を守れます。
◎港区の空き家管理サービスなら「横浜ゼロ空き家管理」
横浜ゼロ空き家管理は、横浜市を中心に東京都や神奈川県エリアで空き家管理サービスを承っています。地域密着型の不動産会社として、管理だけでなく将来的に活用を検討したいといった、賃貸や売却、リフォーム、解体などのご相談にもワンストップで対応しています。お客さまの大切な資産である建物を管理する作業は、信頼と安心が求められるサービスです。弊社では、第三者の事業者に外注することなく、すべて自社のスタッフが直接作業を行うため、安心して管理をおまかせいただけます。作業時間や訪問頻度などは、建物の状態や必要なサービスに合わせてお選びいただけます。
◎まとめ
東京都の港区は、オフィス街やショッピング街、大使館、テレビ局など、多様なスポットが混在する街です。白金台や高輪など、高級住宅街をイメージするエリアが多く含まれる港区でも、活用されていない空き家は20,000戸ほど存在しています。賃貸や売却など、活用する予定が決まっていない場合、適切に管理しておくなら空き家の資産価値を保てます。港区の空き家管理サービスに関するご相談は、お気軽にお問合せください。