2025-03-19 風邪なの?花粉なの?迷った時の見極め方をご紹介します

毎年、この季節は花粉症に悩まされている方が多いですね。「今年は花粉の飛散量が例年より多い」というニュースを、毎年のように聞いている気がするので「またか、、、」と疑ってしまいますが、どうやら今年は本当に花粉の量が多いようです。今年から「花粉症デビュー」したという人が、みなさんのまわりにも何人かいるのではないでしょうか?
この「花粉症デビュー」とはどういうことなのでしょうか?また、寒くなったり暖かくなったりで体調を崩しやすいこの季節、風邪と花粉症の見分け方についても調べてみました。
◎そもそもなぜ花粉症になるの?
私たちの体には、有害なものや不都合なもの(異物)を排除し、体を守ろうとする免疫機能が備わっています。花粉症とは、鼻腔内に入ってきたスギ等の植物の花粉(異物)に対し、免疫反応によって体から排除しようとくしゃみや鼻水等の症状が引き起こされることをいいます。
日本人に圧倒的に多いのはスギやヒノキの花粉症で、スギ花粉は2月から4月に、ヒノキ花粉は3月から5月にかけて多く飛散するため、この時期に症状が悪化する人が多くなります。また、ブタクサやイネなどに反応する方は夏~秋に花粉症を発症します。環境省の報告によると、今や日本国民の約半数が花粉症であると推測されているそうです。

花粉症になるかどうかは、アレルギー素因、花粉に対する抗体生成量、その人自身の許容量が重要です。同じ地域で、同じように生活していても、花粉症になる人とならない人がいるのは個人個人の許容量の差によるものと考えられます。それまで花粉症でなくても、ある年から突然、許容量がいっぱいになり「花粉症デビュー」するという方も多くいます。
◎花粉症になる人とならない人の違いは

花粉症になるかどうかは、アレルギー素因、花粉に対する抗体生成量、その人自身の許容量が重要です。同じ地域で、同じように生活していても、花粉症になる人とならない人がいるのは個人個人の許容量の差によるものと考えられます。それまで花粉症でなくても、ある年から突然、許容量がいっぱいになり「花粉症デビュー」するという方も多くいます。
また、生活習慣や食生活が乱れていたりストレスが溜まっていると体の免疫力が低下し、花粉に対する抵抗力も低下してしまうと言われています。身体の調子のいいときは抵抗力が強く花粉が体内に入ってもバランスが取れますが、体調の悪いときに花粉の飛散量が増え、抵抗力とのバランスが取れなくなると花粉症を発症してしまうのです。
以上のように、花粉症になるかどうかは先天的な要因(アレルギー素因や許容量の差)と後天的な要因(生活や食習慣、ストレスなど)の両方によって決まると考えられます。先天的なものはどうしようもないのですが、生活や食習慣などは今からでも変えられます。まだ花粉症になっていない方は、身体の免疫力を高めることで発症を遅らせる、または花粉症にならずに済むこともできるでしょう。既に花粉症を発症している人でも、生活習慣を改善し免疫力を高めることによって花粉症の症状を抑えることは可能だと言います。
◎「花粉症」と「風邪」の症状、どう違う?
春先にくしゃみや鼻水が出てきたら、「花粉症では?」と疑う人も多いでしょう。実際、花粉症と風邪には共通する症状が多くあります。また、インフルエンザや新型コロナなど、他のウイルス性疾患も疑う必要があり、それぞれ対処法が違うので悩ましいところです。ここでは、花粉症と風邪の見分け方や、症状の違いなどをご紹介します。


①鼻水の状態
比較的わかりやすいのは、鼻水の状態です。花粉症ではサラサラとした水っぽい鼻水がでてきます。ひどいときは、いくら鼻をかんでもキリがないくらい、鼻水が流れて止まらなくなります。鼻詰まりもあり、夜寝苦しくなったりすることもあるでしょう。また、花粉症の鼻水は朝方に症状が多く出るのが特徴的です。
一方、風邪で出る鼻水は黄色っぽく粘り気がある場合が多いです。鼻詰まりは風邪の場合にも起こるので、鼻水の状態で風邪か花粉かを判断するのが一般的です。

花粉症では目がかゆくなり、充血して赤くなったり涙が出ることもあります。この目の症状は、風邪やインフルエンザ等では見られない症状ですので、鼻の症状と同時に目のかゆみや充血があれば、花粉症である可能性が高いと思われます。

②目の症状
ただし、花粉以外のウイルスや細菌が原因で結膜炎やその他の目の疾患にかかっていることも考えられますので、目の症状が現れたら早めに病院を受診することをおすすめします。
咳やくしゃみは風邪でも花粉症でも出る症状なので、判断が難しいところです。しかし一般的には、花粉症の場合咳よりくしゃみが多発することが多いようです。鼻がむずむずしてくしゃみを何度も連発してしまう、しかも朝方にくしゃみが出ることが多いという方は花粉症の可能性があります。
風邪の場合はこのほかにも発熱や喉の痛み、頭痛、体のだるさなどの症状が現れることがあります。しかし花粉症もひどくなると、これらの症状が出る場合があるので見極めが必要です。38度以上の高熱が出た場合は、風邪やインフルエンザ・新型コロナ等を疑いすぐに受診しましょう。
③咳、くしゃみ等
また花粉症による鼻詰まりなどで口呼吸になってしまうと、直接気管に乾いた空気が入り込み、喉が乾燥することはもちろん、花粉が喉の粘膜に付着しやすい状態となります。その結果、咳などの症状があらわれることも考えられます。
④頭痛や喉の痛み、その他の症状
◎風邪かな?花粉かな?と迷ったら

季節の変わり目のこの時期は、花粉症はもちろん、寒暖差で風邪をひいてしまったり体調を崩すことも多くなります。初期症状ではどちらか判別がつきにくい風邪と花粉症ですが、判断に迷ったら上記の①~④のポイントを参考にセルフチェックしてみてください。
また、なかなか症状が治まらなかったり、悪化していると感じたら、自己診断せずに病院を受診することをおすすめします。この時期の耳鼻咽喉科は大変混み合いますので、まだ花粉症かどうかわからないという場合は内科や、お子さんであれば小児科でも良いと思います。
たとえ花粉症を発症してしまっても、生活習慣や食習慣を見直し、早寝早起きや運動などで免疫力を高めることで、少しでも症状を和らげることができるのなら、やってみる価値はありそうです。